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集合と合同式による確率の解法(数学)

難関大の確率問題は、集合・整数や数列などとの融合問題が多く出題されます。ここでは集合と整数(合同式)を使って確率問題の解きます。

 

この問題を解くには確かな基礎知識と深い思考力を要するため、受験生の数学センスをはかることができます。合格者の多くが解けなかった難問なので、高校生の多くは最初は解答を読んでも理解することさえ困難ですが、参考書で調べたり類似問題を解いたりした後に再挑戦を繰り返すと解けるようになります。この繰り返しにより数学センスが磨かれ、他の難問も解けるようになります。

 

難問の前では逃げ腰になり気力が湧かない傾向があります。気力が弱いと学習効果は期待できません。すなわち、

Study without desire spoils the memory,  and it retains nothing that it takes in.
やる気のない勉強は記憶力を損ない、 記憶したことを保存しない。

 

難問には強い意思で臨みます。意思が強ければ大概は突破できます。

Where there is a will, there is a way.

為せば成る、為さねば成らぬ何事も!


<問題> 

n 枚のカードがあり、1枚目のカードに1,2枚目のカードに2,・・・,n枚目のカードにnが書かれている。これらのn枚のカードから無作為に1枚を取り出してもとに戻し、もう一度無作為に1枚を取り出す。取り出されたカード書かれている数をそれぞれx,yとすると。また、kをnの約数とする。(一橋大)

 

(1) x+yがkの倍数となる確率を求めよ。

(2)さらに、k=pq とする。ただし、p,qは異なる素数である。xyがkの倍数となる確率を求めよ。 


< (1)の解答例 >

 

(1) xy0 ( mod k ) ・・・➀

xkで割った余りをm (0 m k1)とし、

 とおくと

mの値は  個、

mの各値に対するxの値はそれぞれ  個、

x の各値に対するyの値はそれぞれ  個あるから、

➀を満たす(m,x, y)の個数は

 =

( x, y )の全個数はn2であるから、求める確率は

 = 


 <理解力の強化方法>

 理解が進まない場合、具体例で確認して、理解を深め定着をはかることが常套手段です。

 

n = 18k = 6 とおくと、 

 

 

➀を満たす(x,y)をすべて列記すると 

 

(x, y) =  (1,5),(1,11),(1,17),   (  7,5), (  7,11),(  7,17),  (13,5),(13,11),(13,17), 

(2,4),(2,10),(8,16),   (  8,4), (  8,10),(  8,16),  (14,4),(14,10),(14,16), 

・・・

(6,6),(6,12),(6,18),   (12,6), (12,12),(12,18),  (18,6),(18,12),(18,18)

 

n(A) = 18/6 = 3 (黄色の枠で囲まれたxの個数), 

n(B) = 18/6 = 3 (青色の枠で囲まれたyの個数),

n(C) = 6 (赤色の数値を6で割った余りの個数)。

(x,y)の全個数は182より、求める確率は 3・3・6÷182=1/6


< (2)の解答例 >

 

(2) xy0 ( mod k ) ・・・➀

 とおくと

➀を満たす条件は次の4パターンがあり、これらは互いに排反である。

 

) のときyは任意であり、このとき( x, y )の個数は
             

 

) のときであり、このとき( x, y )の個数は

             

 

) のときであり、このとき( x, y )の個数は

             

 

) のときであり、このとき( x, y )の個数は

             

 

)~ⅳ)より、求める確率は