2022年度医学科合格者・合格率ランキング

神奈川県・静岡県・九州の医科科合格者数と合格率

 

国公立(医)は、昔からすべてが東大・京大レベルの難易度である。私立(医)は、今やすべてが私立大で最高の難易度であり、その次に、首都圏の私立大(医以外)が続く。 

 

医の九州・東大の首都圏

九州は国公立(医)志向で神奈川県は東大志向が強い。次の実績からも明らかだ。これら4校は東大*京大上+国公立医の合格率が50%を越え全国クラスの進学校である。

ラサール(東大37, 国公立医76)

久留米附(東大43, 国公立医64)

聖光学院(東大91, 国公立医26)

栄光学園(東大58, 国公立医20) 

 

九州と神奈川県の名門

ラサールは50年以上に亘って全国クラスを維持し続けている名門。久留米附設はラサールほどの知名度はないが近年サラールを脅かしている昔からの名門。栄光もラサールほどの知名度はないが(聖光に抜かれるまで)40年以上に亘り神奈川県No.1を維持し続けてきた名門。聖光は全国クラスになってまだ日が浅いがその躍進ぶりはすさまじい。多くが医以外に進学しているがよい傾向である。果敢に挑戦し仮に失敗しても、その学力が健在なら何とでもなる。この2校に浅野を加えた3校が神奈川県御三家。ちなみに、聖光の新校舎は、人気漫画ドラゴン桜2の中で(躍進した)龍山高校のモデルになっている。

 

神奈川県公立のトップ校

湘南は50年ほど前は東大合格者70名以上(当時の定員は450)の時期もあったが制度改革により合格者数名の時代を経て漸く20名前後を維持している神奈川県公立のトップ校。翠嵐は50年前は東大合格者数名の(今の柏陽レベルの)無名校だったが、近年めざましい躍進を遂げ、湘南に追いつき追い越し、ここ2年はさらにその差を広げた。ただ、2019年度合格者358→2022年度卒業331と合格から卒業までの間に同級生が大幅に減少しており、躍進の裏には大きな副作用もあるようだ。なお、九州は公立王国なので各県にそれぞれトップ校が複数ある。静岡県は浜松北と静岡が2トップ。

 

医に強い九州4校

注目すべきは、九州の青雲(長崎)・昭和薬科大附(沖縄)・志學館(鹿児島)・明治学園(福岡)の4校。これら4校はすべて、中学入試のR4偏差値は(40~50であり)低いが大学入試では(最難関の東大・京大・国公立医をはじめ)高い実績を誇っている。たとえば、神奈川県の相模原中等は、中学入試のR4偏差値が59と高く、大学合格実績も公立では(湘南には及ばないが)柏陽を凌ぎ高いが、九州4校のいずれにも及ばない。

 

R4 最難関国公立大合格率% +旧帝合格率 学校

50 29.4 (12+2+50-1)/214 (+25-2) 40.2○青雲(長崎)

48 28.3 (06+3+47-0)/198 (+17-2) 35.9○昭和薬科大附(沖縄)

00 23.3 (52+6+21-2)/331 (+23-1) 29.6 横浜翠嵐(神奈川) 

00 18.9  (15+23+42-4)/402 (+78-1) 38.1 浜松北(静岡)

40 16.0 (00+3+13-0)/100 (+06-1) 21.0○志學館(鹿児島) 

42 14.0 (01+3+19-0)/164 (+05-1) 16.5○明治学園(福岡) 

00 13.4  (11+20+27-0)/433  (+156-4) 48.5 修猷館(福岡)

00 11.4 (20+7+13-0)/350 (+42-3) 22.6 南(神奈川) 

59 08.2 (05+0+07-0)/146 (+07-1) 12.3 県立相模原中等教育(神奈川)

56 06.3 (06+0+04-0)/160 (+04-0) 08.8 市立南(神奈川)

00 02.3 (06+0+01-0)/307 (+19-0) 08.5 柏陽(神奈川)

00    01.7 (02+1+03-0)/358 (+16-0) 06.1 厚木(神奈川)

※ R4は、日能研のR4偏差値(合格可能性80%以上=A判定)

※ 最難関国公立大合格率は、東大+京大+国公立(医)の合格率(合格総数/卒業生数X100)

※ +旧帝合格率は、旧帝大(北大・東北大・名大・阪大・九大)の医以外を加えた合格率

 

これら九州4校は”将来を見据えて目標を掲げ、精進し続ければ、高い学力が身につく“、ことを実証している。

 

九州4校と神奈川県公立トップ校

2022年度の最難関国公立大合格率10%以上は、神奈川県公立高校では横浜翠嵐(23.3%)湘南(11.4%)の2校のみであり、難関の旧帝大(医以外)を加えても、九州2校との差は縮まっていない。志學館は低い偏差値(40)にも関わらず+旧帝合格率でも湘南と互角に渡り合っているが、これは、神奈川県の高校では差し詰め「中学入学の私立時修館・藤嶺藤沢・東海大相模は進学実績で湘南と互角。高校入学の公立では茅ヶ崎・大磯・西湘湘南と互角」といっているに等しい。

 

九州4校と神奈川県公立の実力校

(中学入学の神奈川県公立の)相模原中等(59)・市立南(56)の+旧帝合格率は、相模原中等(11.6%)・市立南(8.8%)だが、この2校はR4偏差値が遙かに高いにも関わらず、(実績が九州4校の中で最下位の)明治学園(16.5%)及ばない。さらに、(今や相模原中等・市立南の後塵を拝している)高校入学で神奈川県公立3・4番手の柏陽・厚木に至っては、+旧帝合格率は柏陽(8.4%)・厚木(6.1%)であり、明治学園(16.5)足下にも及ばない。柏陽や厚木の学力や実績は決して低くはない。九州4校の入学後の学力向上と大学合格実績がすさまじ過ぎるのである。

 

伝統の底力

なぜ、このようなことが可能なのか。志學館の難関大合格の実例を挙げると、学年最下位(100名中100番)の生徒が旧帝大レベルの薬に進学したり、最下位に近い成績から目標を変えることなく突き進み全統偏差値67.5の私立の医科に進学している。この学校の生徒たちは、このような実例を間近でよく目にするので”あいつができるのだからおれもできるはずだ”と(傍目からは無謀と思える)高い目標を掲げ果敢に挑戦し、実際に達成してしまう。医を目指し4浪でも届かずやむなく薬に進学した女子学生など、中には夢叶わず失意に沈む者もいるが、男女ともに推薦入試でそこそこの大学に入学しようとは決して思わない。人事を尽くして天命を待つ。”泣こかい 跳ぼかい 泣こよっかひっ飛べ”の精神が根付いている。この失敗を恐れない攻めの姿勢が、高い実績につながっている。

 

合格率による優劣の許容範囲

先の2件の合格実績は共に難関大の基準に達しているが、ここでは国公立(医)と旧帝大に限定しているので、合格率に加算していない。これは実際の難関大合格率は上表よりも高いことを意味しているが、他校も大なり小なり同様の実績があるはずで、この観点から難関大合格率の優劣を判断するには許容範囲を設けるべきである。すなわち、上表の数値において、5%以上の差は実際に実力差があると考えられるが1~2%程度の差は実力に有意の差はみられないと判断すべきである。たとえば、最難関国公立合格率は相模原中等>柏陽・厚木だが、難関国公立合格率は相模原中等>厚木は言えても市立南>厚木は?である。

 

国公立のみを対象としている理由

国公立大は医を含めほとんどは合格者数≒進学者数であり合格者数に有意性があるが、私立大は医であっても国公立大とのW合格・私立大同士のW合格が多々あり合格者数>>>進学者数である中で大学別の進学者数を把握できる高校は昭和薬附や栄光など極わずかなため私立大(医)の合格者数は(参考にはなるが)有意性があるとはいえない。たとえば、相模原中等の医科進学率は国公立(医)(7/7=100%)・私立(医)(3~5/13≒20~30%程度)である。このため、国公立大のみを対象としている。また、合格率≒合格力でもある。したがって、下表では、左側より右側の方が医科の実際の合格力に近い

 

高い学力は(本人→家族→国民→世界の)明るい未来を切り開く原動力になる学生には今は苦しくとも刻苦勉励を期待したい。 

 

※ 左のNo.は、国公立(医)+私立(医)の延べ合格者数の全国順位。

※ 右上のNo.は、神奈川県・静岡県・九州の9県における国公立(医)の合格率の順位。

※ 右下のNo.は、国公立(医)の合格率の全国順位(10%以上44位まで)。

※ R4は、日能研のR4偏差値(合格可能性80%以上=A判定)。

※ 浜松北(全日制) 402 横浜翠嵐(全日制) 331

※ 2022年度卒の翠嵐生の在籍数の推移:2019/3(合格358)→2021/4(在籍336)→2022/3(卒業331)で27名減。高3で5名卒業できていない。

公立にしては多過ぎる。以前、T蔭○園がT 大100名以上合格した時期があるが、T大の友人がこの学校出身者は荒れていると耳打ちしたことを思い出す。当時のS嵐出身は少数ということもあり普通だったが、今はどうだろう。