横国大VS早稲田

横国大と早稲田の合格難易度を、高校入試を実施する神奈川県高校の大学合格者で比較しました。

調査期間は2018~2020年度の3年間。対象高校は公立61校・私立21校。

 

結果は、横国大>早稲田でした。


高校入試では、偏差値と学力に強い正の相関関係があるので、2018年度~2020年度(3年間)で、

A.[横国大の合格者]1名以上かつ[早稲田の合格者]0名の高校:この数値は横国大<早稲田を意味する。

B.[早稲田の合格者]1名以上かつ[横国大の合格者]0名の高校:この数値は横国大>早稲田を意味する。

を調べることで、大学合格者の学力を推定できます。調査した高校は公立61校、私立26校。

ここで、神奈川県御三家に代表される高校入試を実施していない学校はカウントしていない。

 

Aは、01校:(偏差値74)。

Bは、20校:(偏差値56~42)。

※Aの1校は慶應高で、仮に早稲田を受験したら100名は越えると推定されるので、Aは実質0といえる。

 

神奈川県民には横国大の方が早稲田より地理的に近いので、難易度が横国大=早稲田なら、[Aの数]>[Bの数]になるはずですが、実際には[Aの数]<<[Bの数]ですから、合格難易度横国大>早稲田といえます。

 

偏差値50未満の高校(23校)からの合格は、横国大は(3校:3校あわせて3年間で3名のみ)と皆無に近いのに対し早稲田は(15校)で多く合格しています。私立大は、早稲田であっても、厳しい学生獲得競争にさらされているので、幅広い学力層に触手を伸ばしているようです。


A.横国大の合格者1名以上かつ早稲田の合格者0名の高校 公立0+私立1校=1校

[公立高校0校/61校

[私立高校1校/26校(偏差値70以上1)。※ 1校は慶應高だから、横国大は受験しても早稲田は受験しないと推定される。

B.早稲田の合格者1名以上かつ横国大の合格者0名の高校 公立 15校+私立 4校=19校

[公立高校]15校/61校(偏差値50以上6、50未満9)

[私立高校]04校/26校(偏差値50以上1、50未満3)

C.横国大・早稲田、共に合格者0名の高校

[公立高校] 8校/61校(偏差値50以上0、50未満8)

[私立高校] 0校/26校

D.横国大・早稲田、共に合格者1名以上の高校(偏差値50未満)

[公立高校] 3校/61校

[私立高校] 0校/26校

E.横国大・早稲田、共に合格者1名以上の高校(偏差値50以上)

[公立高校]35校/61校

[私立高校]21校/26校


 A.横国大の合格者1名以上かつ早稲田の合格者0名の高校 公立0+私立1校=1校

【 高校名 2020年度の神奈川全県模試の偏差値 の順 】1校/26校

慶應義塾 74

 

B.早稲田の合格者1名以上かつ横国大の合格者0名の高校 公立 15校+私立 4校=19校

【 高校名 2020年度の神奈川全県模試の偏差値 の順 】

[公立高校15校/61校(偏差値50以上6、50未満9)

港北 56.4

川崎市立橘 55.5

元石川 53.2

湘南台 52.9

住吉 51.3

岸根 50.3

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上溝南 49.9

川崎市立高津 48.8

金井 48.2

荏田 47.3

麻生 46.9

霧が丘 46.7

舞岡 44.8

上矢部 42.1

新栄 42.0

 

[私立高校4校/26校(偏差値50以上1、50未満3)

東海大学付属相模 54

向上 49

横浜商科大学 49

光明学園相模原 44


C.横国大・早稲田、共に合格者0名の高校

[公立高校] 8校/61校(偏差値50以上0、50未満8)

横浜清陵 49.6

橋本 47.8

上溝 47.0

城郷 46.6

藤沢総合 45.2

川崎北 44.7

生田東 41.5

新羽 41.5

[私立高校] 0校/26校

 

D.横国大・早稲田、共に合格者1名以上の高校(偏差値50未満)

[公立高校] 3校/61校

深沢 48.0

藤沢清流 46.3

百合丘 44.1

[私立高校] 0校/26校

 

E.横国大・早稲田、共に合格者1名以上の高校(偏差値50以上)

[公立高校] 35校/61校

[私立高校] 21校/26校


首都圏ではマンモス校という数の力やメディアへの露出度の高さが影響してか早稲田>横国大と見る傾向がありますから、横国大に届きそうになければ、早い段階で早慶ねらいに切り替えた方がよいでしょう。慶應(文)に進学した塾生は、中学受験では四谷大塚のAクラス(学力レベルはS>C>B>A)でどこにも合格せず、公立高校も不合格で神奈川全県模試の偏差値50ほどの私立高に進学しました。高校では、はじめは横国大も視野に入れていましたが、5教科7科目の負担が重く思いのほか学力が伸びませんでした。そこで、思い切って私立一本に絞ってひたすら受験科目に集中した結果、一般入試で見事に合格しました。ビリギャル顔負けの伸びでした。その後、この高校から、早稲田合格者は出ても慶應合格者は出ていないことからも特別だったことがわかります。横国大に至っては、近距離にあるにも関わらず合格者は皆無です。

 

一橋大に進学した塾生の志望は一橋>>慶應>>早稲田でした。ストイックな学生生活をおくってきたのに、横国大より合格し易い早慶では残念な気持ちになるのでしょう。御三家から国立落ち→早慶進学者達は、学内では[国立落ち]>[一般専願]>[推薦・AO]と序列をつけているようです。早慶には、一般入試を受けたら日東駒専さえ落ちる学力でも一定数は推薦やAOで進学します。このルートで慶應に進学した教え子もこの程度の学力でした。一方、御三家出身者は、小学で厳しい中学受験を乗り切り、中・高でも厳しい学力競争を繰り広げ、漸く大学に進学したわけですから、序列化したい気持ちはわかります。彼らなら気持ちを切り替えて精進すればリベンジできますし、彼らの多くが社会で活躍し出身大学のイメージアップに貢献しています。

 

就職は、東京のど真ん中にありマンモス校で卒業生の多い早稲田の方が横国大より少し有利かもしれません。ただし、大学で落ちこぼれると、横国大よりはるかに厳しい現実が待っていそうです。TVコマーシャルも出しているCG開発の大手で管理職をしていた時期、知見を広げるべく兼業で大手の塾講師もしていましたが、そのほとんどはブラックでした。長居は無用と感じ早期で辞めましたが、これらの塾は早慶卒の若者で溢れていました。必死に勉強し希望を抱いて大学に進学したのに、経験不足のためか安い給与・長時間労働などブラックな仕事を当然と受け止め従事している彼らを横目で見ながら同情の念を抱いたものです。

 

入試問題については、横国大と早稲田では傾向が異なるので単純に比較できないが、どちらもコツを掴めば大差はありません。これらの大学よりも、東北大の入試問題の方が全般的に難易度は高く、理科に関しては国立大(医)合格レベルが受験するためか静岡県立大(薬)の方が難しい。いずれにしても、相性にもよりますが横国大合格レベルの実力があれば、早稲田の合格レベルには到達できます。

 

大学入試は受験科目数・入試問題の難易度や傾向が多様なので単純比較はできませんが、指導経験から推定すると、偏差値を基準にした場合、一般入試の難易度は[私立の偏差値ー(5.0~7.5)] ≒ [国立の偏差値]くらいが相場です。たとえば、早稲田(文)67.5は、国立(文系)の偏差値に換算すると60.0~62.5が相場で、早稲田(物理)65.0は国立(理系)の偏差値に換算すると57.5~60.0が相場です。東北大には首都圏から多く進学しますが、ダブル合格の進学先は東北(理)100%>早慶(理系)0%です。筑波(理工)も同じ傾向があります。研究職を目指すなら国立に進みたいということかもしれません。東北(物理)の偏差値は60.0、筑波(物理)57.5ですから、ひいき目に見ても早稲田(物理)は57.5~60.0くらいでしょう。早稲田一本に絞れば55.0くらいの実力でも十分合格します。ただし、対策を立てないで臨んだり問題の相性が悪かったりすると60.0越えていても簡単に落ちますので舐めてかからないことです。